「ドライブ・マイ・カー」感想・考察|アカデミー賞を獲った3時間の静かな傑作

「ドライブ・マイ・カー」感想・考察|アカデミー賞を獲った3時間の静かな傑作

こんにちは、市田健人です。「3時間ある映画」と聞くと少し腰が重くなりますよね。『ドライブ・マイ・カー』も最初はそうでした。でも観始めたら、その長さが全く気にならなかった。むしろ終わってほしくなかったくらいです。

2022年のアカデミー賞国際長編映画賞を受賞した作品ですが、受賞したから観たというより、「観た後に何かが変わる映画」として語り継がれる類のものだと思います。今回は感想と自分なりの考察を書いてみます。

目次

作品概要

『ドライブ・マイ・カー』は濱口竜介監督による2021年の日本映画です。村上春樹の短編小説を原作とし、舞台演出家・家福悠介が妻の死後、広島で演劇の舞台に携わりながら専属ドライバーの渡利みさきと過ごす時間を描いています。

上映時間は179分(約3時間)。冒頭40分は本編タイトルすら出ないという構成で、最初は戸惑うかもしれません。でもその40分が後半の全てを支えていると気づいたとき、演出の意図が腑に落ちます。

観て感じたこと

「喋らないことで伝わる」演技と脚本

この映画、セリフが少ないシーンほど饒舌です。車内での沈黙、運転中の視線、短い返答——そういう「言わないこと」の積み重ねで登場人物の内面が見えてきます。普段テンポの速い映画を観ている目には新鮮で、自然と前のめりになっていました。

「他者を通じて自分を知る」というテーマ

家福が舞台でチェーホフの「ワーニャ伯父さん」を演出しながら、自分自身の喪失と向き合っていく過程が静かに描かれます。みさきとの対話を通じて、彼が少しずつ「知らなかった自分」に気づいていく。観ている自分も、なぜか自分のことを振り返るような気分になりました。

広島・廿日市の風景が美しい

舞台となる広島の風景、特に瀬戸内海や山間部の道路を走るシーンが印象的でした。赤いサーブ900が静かな道を走る映像は絵になりすぎていて、映画全体のトーンにぴったり合っています。福岡から広島は近いので、聖地巡礼もいつかしてみたいと思っています。

「3時間は長すぎる」と感じる人へ

確かに万人向けではないと思います。アクションや派手な展開を期待すると、間違いなく退屈に感じます。ただ、「映画を観ながら自分のことを考える時間」として使うなら、この3時間は全く長くない。観終わった後、しばらく余韻の中にいたくて何もしたくない気分になりました。

休日の夜、ゆっくり時間が取れるときに観るのがおすすめです。

こんな人に特におすすめ

  • 村上春樹が好きな人(世界観が近い)
  • 「静かな映画」「会話劇」が好きな人
  • アカデミー賞・カンヌなど映画賞受賞作を観たい人
  • 喪失や後悔をテーマにした作品に惹かれる人

まとめ

『ドライブ・マイ・カー』は、観た人の数だけ違う解釈が生まれる映画です。Amazon Prime VideoやNetflixなど配信サービスでも視聴できます。3時間という長さに怯まず、ぜひ一度観てみてください。観終わったあと、誰かと感想を話したくなるはずです。

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この記事を書いた人

福岡在住の23歳。IT企業で働きながら、映画・ドラマ・漫画のレビューを発信しています。Netflixは暇さえあれば開いている映画好き。

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