家にペットボトルが2本あれば、いま試せます。
500ミリのお茶と、2リットルの水。キャップを入れ替えてみてください。
入ります。ボトルの大きさはまるで違うのに、飲み口だけは同じなんですね。
大きさが違うのは、胴体だけ
日本で売られている飲料用のペットボトルは、口の直径がほぼ28ミリで統一されています。
| 容量 | 飲み口の直径 |
|---|---|
| 350ml | 約28mm |
| 500ml | 約28mm |
| 1.5L | 約28mm |
| 2L | 約28mm |
キリンの公式サイトにも、こう書かれています。
「ペットボトルのキャップは、各キャップメーカーで複数の種類がありますが、共通規格で製造されています」
メーカーが違っても、中身が違っても、飲み口は同じ。変わっているのは胴体の太さと高さだけというわけです。
言われてみれば、2リットルのボトルの口が特別に太かった記憶はありませんよね。毎日見ているのに、比べたことがなかっただけでした。
揃っていると、いろいろ都合がいい
なぜ揃えるのか。理由は単純で、そのほうが安く速く作れるからです。
キャップを締める機械は、口径が同じなら共通で使えます。350ミリのラインでも2リットルのラインでも、同じ装置が働ける。
キャップメーカーの側も助かります。種類を増やさず、1つの型で大量に作れる。
回収したあとも同じです。口径がバラバラだと、選別も再利用もややこしくなります。
目立たない統一が、値段と手間を下げている。あの100円ちょっとという価格には、こういう地味な工夫が積み重なっています。
おまけ:溝の数は、実は決まっていない
ついでに、キャップのねじ山の数も調べてみました。
「21本と決まっている」という話をよく見かけます。ところが、そう単純ではありませんでした。
ペットボトルの口の形は、アメリカ生まれのいくつかの規格が元になっています。そのうちPCO1810とPCO1881という2つでは、首の高さもねじ山の数も違うのです。
PCO1881は、首を短くしてねじ山を減らした、より新しい規格です。狙いは軽量化。使う樹脂を減らすために、わざわざ口の形から作り直している。
つまり「溝は何本」と一つに決めることはできません。手元のキャップを数えてみると、思っていた数と違うかもしれません。
明日、こう話せる
食卓にペットボトルが並んでいるときが、そのまま出番です。
「そのキャップ、こっちのボトルにも入るの知ってた?」
たいてい「まさか」と言いながら、その場で試します。だいたい驚いてもらえます。
「日本のペットボトルって、飲み口が全部28ミリくらいで揃ってるんだよ。350ミリも2リットルも同じ」
そして最後にこれを足します。
「機械もキャップも共通で作れるから、そのぶん安くなってる」
その場に現物がある雑学は、説明が要りません。渡して数秒で終わります。
