キリンの頭のてっぺんに、ちょんと2本出ているあれ。
角ですよね。2本。そう思っていました。
ところが動物園の説明を読むと、本数が確定していないんです。
文献によって「2本から5本」
仙台市の八木山動物公園フジサキの杜が、まさに「キリンの角は何本?」という記事を公開しています。
そこにこう書かれていました。文献によって諸説ありますが、2本から5本と言われています。
幅がありすぎますよね。なぜこうなるのか。
キリンの角はオシコーンという独特なものだからです。皮膚と毛に覆われた骨。シカの枝角やヤギのねじれた角とは成り立ちが違って、一見すると角らしく見えません。
内訳はこうです。
- 頭のてっぺんに、よく目立つ2本
- おでこの中央に1本
- 後頭部に、ぽこぽこと2本
足すと5本。ただし、全部が同じように目立つわけではないのだそうです。
オスとメスで、見える本数が違う
ここが面白いところでした。
同園の説明によると、メスは頭のてっぺんの2本とおでこの1本だけがはっきり見える。つまり3本です。
オスはそれに加えて、後頭部の2本も分かる。こちらは5本。
さらにオスは、成熟すると頭蓋骨そのものが発達して頭全体がゴツゴツしてきます。
このゴツゴツ、たんこぶではありません。同園は「成熟したオスの印」と書いています。大人のオスになると、どれが角でどれが骨だか分からないほどになるそうです。
同じ園のキリンでも、若いオスは大人のオスほどゴツゴツしていない。メスは年齢が上でも、すっきりした見た目のまま。
つまり「キリンの角は何本?」という問いの答えは、数え方だけでなく、性別と年齢でも変わるわけですね。これなら2本から5本という幅も納得です。
おまけ:生まれたときは、角がない
秋田市の大森山動物園の園長が書いた文章に、もっと驚く話がありました。
生まれたての子キリンには、堅い角がないんです。
頭のてっぺんに角らしき毛の生えた部分はある。けれど触ってみると、角にあたる堅い部分、つまり頭骨の盛り上がりが存在しない。
理由として挙げられていたのが、これでした。出産時、子が産道を通過する際に堅い突起はじゃまなもの。
言われてみれば当然ですよね。あれだけ大きな体の赤ちゃんが狭いところを通ってくるわけですから、頭に骨の突起があっては具合が悪い。生まれる側にも、産む側にも。
角は、生まれてから育ちます。同園によれば2週間くらいで角らしくなってくるとのこと。
ちなみに大人のキリンは、頭を相手の首にぶつける仕草をすることがあります。このとき使われているのが角の部分で、園長は「一種のコミュニケーション」と書いていました。
明日、こう話せる
動物園に行ったときや、キリンの話題が出たときが出番です。
「キリンの角、何本だと思う?」
たいてい「2本じゃないの」と返ってきます。私もそうでした。
「動物園の説明だと2本から5本なんだって。おでこに1本、後頭部に2本あって、オスのほうがよく見える」
そして最後にこれを足します。
「しかも生まれたときは角がないんだよ。産道を通るのに邪魔だから、生まれて2週間くらいかけて生えてくる」
次に見るときは、首ではなく頭のてっぺんを探してしまう話です。
