東京タワーが333mなのは、関東に電波を届けるぎりぎりの高さだから

東京タワーが333mなのは、関東に電波を届けるぎりぎりの高さだから

東京タワーの高さは333メートル。

3が3つ並んだ、気持ちのいい数字です。縁起をかついで揃えたのだろうと、私はずっと思っていました。日本人はこういうのが好きですから。

違います。電波の都合で、たまたまこうなりました。

目次

高ければいい、というわけではなかった

東京タワーの役目は、テレビの電波を関東一円へ送ることでした。

だったら高いほど広く届きそうなものですが、そう単純ではありません。高くすると、先端のアンテナが風で揺れるからです。

アンテナが数メートルも動いてしまうと、映る画像が乱れてしまう。

そこで設計時に、揺れを数十センチ程度に抑えられること、そのうえで関東全域をカバーできること。この2つを両立するぎりぎりの寸法が計算されました。

その答えが、333メートルだったわけですね。

東京タワーの公式サイトにも、電波科学の専門家を集めて綿密な検討を行った結果、必要な高さが333メートルだと分かった、と書かれています。

ぞろ目は狙ったものではなく、計算の答え。そう聞くと、あの数字が急に理屈っぽく見えてきます。

エッフェル塔より20メートルほど高い

とはいえ、まったく他意がなかったわけでもありません。

創設者の前田久吉には、エッフェル塔を超える塔を建てたいという思いがあったと伝えられています。当時のエッフェル塔は312メートル。東京タワーは、そこから20メートルほど上を行く高さになりました。

項目内容
高さ333メートル
完工1958年12月23日
設計内藤多仲と日建設計
総工費当時のお金で約30億円

ちなみに開業した1958年は、昭和33年です。3が並ぶ高さの塔が、3が並ぶ年に完成している。これも偶然だそうです。

偶然が2つ重なると、さすがに狙ったように見えますね。

おまけ:上半分は、戦車からできている

もうひとつ、驚いた話があります。

特別展望台から上に使われている鉄材には、朝鮮戦争後にスクラップにされたアメリカ軍の戦車、約90両分が使われているとされています。

当時の日本では、良質な鋼材を大量に確保するのが簡単ではありませんでした。そこで、役目を終えた戦車の鉄が回ってきたわけです。

戦うための鉄が、電波を送る塔になった。

いま見上げているオレンジ色の上のほうは、かつて戦場を走っていた金属でできている。そう思って見ると、少し違う建物に見えてきます。

明日、こう話せる

東京タワーが見えたときや、旅行の話で使えます。

「東京タワーの333メートルって、ぞろ目を狙ったんじゃないの知ってる?」

たいてい「違うの」と返ってきます。

「関東全体に電波を届けられて、なおかつ風でアンテナが揺れすぎない高さを計算したら、たまたま333になったんだって」

そして最後にこれを足します。

「しかも上のほうの鉄は、朝鮮戦争で使われた戦車のスクラップらしいよ。90両分」

きれいな数字の裏に、計算と鉄くずがある。名所の話としては、なかなか渋い持ちネタになります。

参考

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この記事を書いた人

「どうせヒマなら」を運営している市田健人(いちだ けんと)です。東京でWeb制作とデザインの仕事をしながら、ベースケント合同会社(BASE KENT)の代表をしています。専門家ではありません。気になったことを調べて、裏が取れたものだけを書いています。定説が定まっていない話は「諸説あります」と正直に書く方針です。3分で読めて、誰かに話したくなる話を毎日ひとつ。暮らしとWeb制作の実用情報を扱う「Ex-TORANOMAKI」も運営しています。

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