冷凍庫の奥から、いつのものかわからないアイスが出てきました。
食べていいものかどうか、パッケージを確認します。製造者名は書いてある。原材料も書いてある。
ところが、賞味期限が見当たりません。ひっくり返しても、ふたの裏を見ても、どこにもない。
印刷し忘れではありません。書かなくていいことになっているんです。
マイナス18度では、品質がほとんど変わらない
食品表示のルールでは、品質の変化が極めて小さい食品について、期限表示を省略できると定められています。
アイスクリーム類は、ここに含まれます。理由は保存温度です。
マイナス18度以下で保管されているアイスの中では、細菌が増えることはほぼありません。水分が凍りついていて、細菌が活動するために必要な「自由に動ける水」が存在しないからです。
腐りようがないのだから、期限を決めようがない。そういう理屈です。
ただし「味が落ちない」わけではない
品質が変わらないのは、あくまで温度が保たれている場合の話です。
家庭の冷凍庫は、ドアを開けるたびに温度が上がります。表面がわずかに溶けて、また凍る。これを繰り返すと氷の結晶が大きく育ち、食感がじゃりじゃりしてきます。
冷凍庫の奥で霜をかぶったアイスがおいしくないのは、この現象のせいです。
安全ではある。でも、おいしくはない。結局その日、私は発掘したアイスを食べましたが、正直あまり楽しくありませんでした。
おまけ:アイスには4つの種類がある
パッケージの「種類別」という欄を見たことがありますか。
乳固形分と乳脂肪分の量によって、4つに分けられています。
| 種類別 | 特徴 |
|---|---|
| アイスクリーム | 乳成分が最も多い。濃厚 |
| アイスミルク | 中間 |
| ラクトアイス | 乳成分は少なめ。植物油脂が多い |
| 氷菓 | かき氷やシャーベットの類い |
同じ棚に並んでいても、中身の区分はまったく違います。値段の差にも納得がいくはずです。
明日、こう話せる
コンビニでアイスを買ったときが出番です。
「アイスって賞味期限ないの、知ってた?」
相手が「え、書いてないっけ」とパッケージを探しはじめたら成功です。
「マイナス18度だと菌が増えないから、法律で省略していいことになってるんだって。ただ家の冷凍庫だと霜がつくから、味は落ちるらしいよ」
その場で確認できる話は、やっぱり強いです。
参考
- 食品表示基準における期限表示の省略に関する規定
- 業界団体によるアイスクリーム類の種類別表示に関する解説
